かのじょ

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私はそれから数日に一度彼女に会いに行った 会うといっても彼女はひたすら洗濯をし、私はそれを見ているだけだったが あまりにも私に関心を持たない彼女に自分を知ってもらいたいと思うようになった 幼少の頃呼ばれていた愛称を名乗り、フィリプの事を話した 家族の事、自分の悩みなど胸の内まで話してしまいそうになる それでも彼女は時たま頭を下げるだけで一言も話さず、私を見て見るようで見ていなかった それでも彼女に会えば心は躍った 両親や周囲は不思議そうにそんな私を見ていたが気にならなかった
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