< 1 > 目覚め

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我ながら情けない声を出したと思う。 しかし仕方が無いのだ、致し方ない。 目を開け、見慣れない天井を視界に捉えた瞬間 真上からナイフが1本降って来たのだから。 ナイフは、俺の左頬をかすめてベッドに刺さった。 少しでも動けば ナイフが食い込むのは目に見えている。 「 バッドエンドって言うんだろ、こういうの 」 人は恐怖を通り越すと どうも感覚が狂ってくるらしい。 こんなワケの分からない状況下にあるのに 不思議と笑えて来る。 「 は、はは … ははは … 」 笑うのか泣くのか どちらかにして欲しい。 俺の感情制御器官はどうなっているんだ。
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