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我ながら情けない声を出したと思う。
しかし仕方が無いのだ、致し方ない。
目を開け、見慣れない天井を視界に捉えた瞬間
真上からナイフが1本降って来たのだから。
ナイフは、俺の左頬をかすめてベッドに刺さった。
少しでも動けば
ナイフが食い込むのは目に見えている。
「 バッドエンドって言うんだろ、こういうの 」
人は恐怖を通り越すと
どうも感覚が狂ってくるらしい。
こんなワケの分からない状況下にあるのに
不思議と笑えて来る。
「 は、はは … ははは … 」
笑うのか泣くのか
どちらかにして欲しい。
俺の感情制御器官はどうなっているんだ。
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