0人が本棚に入れています
本棚に追加
「 泣いたり笑ったり、人間って忙しいのねえー。 …アラ? アララ? 泣いて笑って話してるって事は、絶命していないって事かしら? オカシイわね、眉間にナイフが落下する様に仕組んでいたはず … 」
狂い掛けていた俺の鼓膜を震わせたのは
無機質な女性の声。
声の聴こえた方を向いて確認しようにも
ナイフが顔の真横に刺さっている状況だ。
下手には動けない。
「 だ、誰だよ … 」
消え入るような声で、声の主に問い掛ける。
随分と物騒な事を口走っていたが
それが事実なら俺は
―― 殺される筈だった?
最初のコメントを投稿しよう!