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いやこれ説教どころの話じゃないじゃん。
「すみません、軍を抜けろ、と……?」
「うむ。懲戒解雇、といったところか」
「ちょ、懲戒解雇!? あの、そのえっととりあえず理由を教えて下さい! 僕は自分なりにここまで軍のため尽くしてきたつもりです! 確かに失敗する事もありましたがそれにしても! やっぱり納得はできません!」
思わず早口でまくし立ててしまった。
「冗談だ。そこまで上司に食ってかかれるなら先程言ったことは覚えている様だな」
ハハハ、と長官が笑う。
僕としては笑い事ではない。全くこの人こういう所あるからなぁ……。
「すまんな。まあ、軍を抜けるのは冗談ではない」
「あ、そこは本当の事ですか……」
「そうだ。実はこの度、お前にはある任務に就いてもらうことになった。そのための一時的な退役、ということになる」
「軍の外での任務……ですか。その内容をお聞かせ下さい」
任務、と聞いて僕は気を引き締めた。
しかしそれでも次に長官から聞かされた内容はこれまた突拍子もない話だった。
「うむ。お前には魔法界へ行ってもらう 」
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