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肩まで伸ばした黒髪と、整えられた前髪の合間から爛々と輝く瞳。いかにもこの手のイベントが好きそうな部類である。
俺とはまさに正反対だ。
「劇かぁ~面白そう!」
「でも大変なんじゃね? 台本とか」
これまでも数多くの案が挙がったが、まずこの最初に挙がる反対意見に大方が潰されてしまう。そのためここまで時間が経っているわけである。
反対意見を出すなら相応の代替案もだしやがれ! そのせいでこんな時間かかってんだぞ!
と言うことも出来ず、いつものように黙り込み、趨勢を見守る。
「大丈夫、もう台本なら書いてある!!」
自信に満ちた新庄の言葉に、乗り気じゃなかった男子も圧されている。
いいぞ、何でもいいから早く決めてくれ!
「あと、準備とかは皆に手伝って貰わないといけないけど、私一生懸命頑張るから皆も手を貸して下さい!!」
正直皆なんでもいいと言う姿勢だったのかここまで言われて断るやつなどいなかった。全員もう終わりたいという気持ちであったのかもしれない。
「それじゃあ我ら二ーBの出し物は劇になりました!」
教室を拍手喝采が包む、いや喝采まではないが個人的にはそうしたいほどだ。
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