0人が本棚に入れています
本棚に追加
5話 初めて身体を支配された北崎さんをご覧下さい
ラク(どうもー。ちょっと身体を拝借させて頂いてますが、気になさらないで下さいね)
北崎 ・・・・
ラク(あ。今無理に思考しようとしてもできないので、初めてですから仕方ありませんが、一通り説明致しますので、少しだけ耳を傾けて下さいますよう、お願いします)
逃乃(ラク。ここは私から話しますので。話を割ってすみません。今は緊急時ですが、丁度良かった。大きな事件、事故の際、人個人ではその能力で対処できず、思考の限界を瞬時に体験した場合のみ、アルペジオに似た状態になるんです。これが人の存在理由と目的です。空間認識の基準を変える事が人の目的であり能力なんですが、普段自身の身体でできる範囲を無意識に選んで自らを洗脳し続けている為、この空間を認識できません。しかし、今のような緊急時に限って、能力者が近くに居れば、このように取り込むことができるんですよ。覚醒したとかそんな体験話あるじゃないですか。それです)
ラク(そして。この空間と身体を繋げているのが私。ラクと申します。ちょっと事情があり、地球のピクシーではありませんが、その代理として空間と皆さんを繋げる役割を仰せつかっております)
逃乃(今は時空との狭間に居ますので、時間は殆ど流れていません。だから、安心してください。まだ建物の崩壊に飲み込まれてたりしませんし、本来の身体も無事ですよ。ただ、ひとつだけ問題が有ります。しばらくは自我を保てません。私もそうでしたが、自分の意識、自分自身と言うのはただの洗脳に近いものです。現実が物理的に思考を超えた場合、その思考は大小有りますが崩壊します。要は、北崎さんが現実でやり残した事。やりたいことが明確にならなければ、このまま空間に溶け込んでしまい、自我を取り戻せませんので、できるだけやりたいを考えるようにしてください。ちなみに大きな地震でビルそのものが崩壊してしまうようですが、ピクシーの状態で時空を移動できますので、身体だけは大丈夫ですよ。地球の物理は固い方なので私の能力で修復などはできませんが、それは命が助かると言うことで。では、北崎さんやりたいことが明確になったら目覚める筈です。頑張ってください)
最初のコメントを投稿しよう!