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― 2話 ―
私は自分の派閥の者たちに、声をかける。
「いいかい?決して『敵』以外を斬るんじゃないよ?
斬ったら厳罰に処するよ?具体的には、私の考案する魔術または魔道具の実験体にしてやる。
元凶の莫迦はひっとらえるんだよ?そのあとに五傑でリンチにするからね」
私の派閥の者は、国営部隊の第四部隊員であり、国家を支える諜報部として国の一部の人間には知られている。ちなみに私は隊長を務めているが、表に立っているのは副隊長の沖田落葉だ。
私の考案した魔術や魔道具の威力については、諜報部のものならば誰もが知る、凶悪な威力を持つものばかりだ。それを知っているため、決して逆らうことはないだろう。
「そうはおっしゃいますが、隊長。ほかの4人からも私兵を出すんですよね?それらを抑えつつ、ひっとらえろとおっしゃるんですか・・・?」
「その通りだが?」
「あんた鬼か!!!」
「あ``??」
「たいちょーは鬼ですか?(棒)」
ふざけたことを抜かしたのは、うちのムードメーカーの岡田焔(おかだほむら)隊員だ。言い直しても、棒読みだった。
「どこがだ?私は龍だ」
「「「知ってます」」」「さすが龍族一の権力者・・・おーぼーだ・・・」
「なんか言ったか?岡田」
「・・・なんでもないでーす(棒)」
「なら、とっとと行くぞ。
なに、店の前まで転移するんだ。きっとみんなはもう着いてるさ。うちで黒か白か灰色か選別してあるんだし、さっさと掃討して夕食にしよう。私のおごりだ。・・・任務をこなせた奴だけな」
私の言葉に、全員の眼の色が変わった。
私は例の店の前に全員を転移させた。
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