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― 4話 ―
「この街で何て呼ばれているのか分かってらっしゃいますの~?」
「うぐ」
「あの、『黒揚羽の君』だろ?獣人の仲間の間でもよく知られてるぜ?」
「げふっ」
「その由来だって・・・なあ?」
「うう・・・」
「一度として同じ花・・・妓女に止まらない・・・、そして艶めく黒髪に藍色の瞳。貴族だから金をよく落とす、しかし気に入らない妓楼には二度と足を運ばない・・・。
この間足を運んだのに、もう一度足を運べば、絶対に店主が顔を出すにきまってますよ」
「ぐは!!」
私は、胸を抑えて、全員からの攻撃によるダメージで死にかけている部下を見下ろす。
そのまま、さらに追い打ちをかけてやる。
「この間と同じ子を指名するんだよ?あの、薄い胸板と尻、あばらの浮き出た肢体?そんで、手足は骨と皮だけというくらい細くて、肌触りが大変よろしくない、抱き心地の悪い子だっけ?
・・・よくもまあ、こんな細かな『報告』ができるものね?」
「えほ!!
す、すみません・・・」
「誰も抱いてこい何て言ってないのだけど?お仕事だったわよね??
あなた、気に入らない子は抱かないんじゃなかったの??最近溜ってたのかしら?」
私の指摘と下ネタに、余計なダメージを食らった模様。
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