第1章

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― 4話 ― 「この街で何て呼ばれているのか分かってらっしゃいますの~?」 「うぐ」 「あの、『黒揚羽の君』だろ?獣人の仲間の間でもよく知られてるぜ?」 「げふっ」 「その由来だって・・・なあ?」 「うう・・・」 「一度として同じ花・・・妓女に止まらない・・・、そして艶めく黒髪に藍色の瞳。貴族だから金をよく落とす、しかし気に入らない妓楼には二度と足を運ばない・・・。  この間足を運んだのに、もう一度足を運べば、絶対に店主が顔を出すにきまってますよ」 「ぐは!!」  私は、胸を抑えて、全員からの攻撃によるダメージで死にかけている部下を見下ろす。  そのまま、さらに追い打ちをかけてやる。 「この間と同じ子を指名するんだよ?あの、薄い胸板と尻、あばらの浮き出た肢体?そんで、手足は骨と皮だけというくらい細くて、肌触りが大変よろしくない、抱き心地の悪い子だっけ?  ・・・よくもまあ、こんな細かな『報告』ができるものね?」 「えほ!!  す、すみません・・・」 「誰も抱いてこい何て言ってないのだけど?お仕事だったわよね??  あなた、気に入らない子は抱かないんじゃなかったの??最近溜ってたのかしら?」  私の指摘と下ネタに、余計なダメージを食らった模様。     
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