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― 5話 ―
奴は私だけでなく、新たに妹と斎から、冷たい眼差しを受けた。
「もう口答えしません・・・。もう、もうやめてください・・・///」
真っ赤になって謝るので、私はため息をついた。
奴を残して、私たちは裏や横へ回った。
「よし、こちらの準備は整ったよ。そちらはどうだい?」
『こちらも大丈夫ですわ、お姉様』
『獣人部隊も大丈夫だ。いつでも上からイケるぜ』
『上代ンとこも大丈夫だ、姐さん』
『原田も大丈夫だよ、姐(ねえ)さん』
ちなみにこれは、私が開発した、魔力はとてつもなく消費するけど、国境をまたいでの通信が可能な遠距離通信機だ。
そうして、もう一人からの連絡は特にない。
「おーい、沖田副隊長?どーしてるんですかぁ~?」
『・・・隊長、完全に遊んでますね?』
「ん~?なんのことだか。
で?準備は?私の用意した服、ちゃんと着たよな?着崩してる?」
『着ました・・・。崩して着てます。
つかこれ、何なんです?寸法が合いすぎて気持ち悪いんですけど・・・』
「ははは。なんのことだか。
まあ、あれだ。褒美にやろう。いつも迷惑かけてるしな。・・・で?いつ開店する?」
私の露骨な話そらしに、隊員が口元を抑えて、肩を震わせている。
私は一にらみをして奴らに声を出すなと合図した。
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