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舵を任されているリグも、ロイドやユーリ、他の水夫たちと同様、茶髪に緑色の目だ。
彼の場合は、栗色に近い茶髪に、若草のように明るい色の瞳をしている。
二十代前半程度の見た目で、細身だがなかなかの筋肉質な体つきをしている。
身長はユーリとほとんど変わらない。
一目で好青年だと分かる、ユーリとは真逆の第一印象を与える青年だ。
「それにしても、クレンゼルかぁ。久し振りっすね」
「ええ。セゲンシュエルが届いてね。物資の輸送をお願いって」
ロゼルの言葉にリグは頷いて、浮かべていた笑みを大きくする。
そんな彼を見上げて、ロイドが口を開いた。
「リグ兄、朝ごはんは? 食べた?」
「ん? 食ってねぇよ? 食わなくても、平気だし。……ん? ちょっと待てよ」
ロイドを見下ろしたリグが何かに気付いて、舵から手を放してその場で屈む。
突然舵取りがいなくなった途端、ユーリが当たり前のように舵に手を掛ける。
リグはロイドと視線を合わせてから、彼の口元を拭ってやった。
「……?」
「ははぁ~ん。今日はロイドの好物だったのか」
「え!?」
なんで分かったの、といった顔をしたロイドに、リグがやんちゃに笑いながら言う。
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