むかしの話

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 おばさまは、滅多に家から出てこなくなった。  両親もご近所さんもみんな、おばさまと関わることを避けるようになった。  きちんと纏めていた髪がだらしなく落ちて、お化粧もムラだらけで、指も爪もボロボロで……でもそんな姿さえ、僕は美しいと思ってしまった。  チラリと盗み見る度に、僕の想像の中の姿とはかけ離れていくとしても、尚。  年齢も性別も立場も違うし、血の繋がりだってないけれど……おばさまは僕のすてきな友人で。  そしてきっと……初恋、だった。  
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