第1章

2/2
前へ
/2ページ
次へ
猪苗代湖に沿って伸びる49号線を原チャリで走っている時だった。 「すいません」 突然声をかけられる。 「!?」 「すいません」 声のする方へ目を向けると、ロードバイクが何時の間にか並走していた。 「は、はい、何か?」 「今、何キロ出ています?」 「スピードですか?」 「はい」 「50キロちょっとです」 「ありがとうございます」 此処で俺はハッとした。 チャリの名がついているとはいえ、乗っているのはバイク。 人力の自転車に並走されるなんて恥ずかしいだろ? ロードバイクを引き離そうと、目一杯スロットルを回してスピードを上げようとした。 それなのに、人力のロードバイクがぶっちぎりで俺を追い抜いて行く。 「うわーーん!(泣)」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加