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猪苗代湖に沿って伸びる49号線を原チャリで走っている時だった。
「すいません」
突然声をかけられる。
「!?」
「すいません」
声のする方へ目を向けると、ロードバイクが何時の間にか並走していた。
「は、はい、何か?」
「今、何キロ出ています?」
「スピードですか?」
「はい」
「50キロちょっとです」
「ありがとうございます」
此処で俺はハッとした。
チャリの名がついているとはいえ、乗っているのはバイク。
人力の自転車に並走されるなんて恥ずかしいだろ?
ロードバイクを引き離そうと、目一杯スロットルを回してスピードを上げようとした。
それなのに、人力のロードバイクがぶっちぎりで俺を追い抜いて行く。
「うわーーん!(泣)」
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