惑星

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「今まで俺がお前をパートナーとして受け入れてなかった点は認める。俺にも非はあった。だけどお前もまた、恋人云々以前に俺をパートナーとして見ていないんじゃないのか?」 「君をパートナーに指名したのは僕だ。これまでもこれからも君のパートナーは僕しかいない!」  リックはすぐに反論したが、声は震えていた。 「それだよ。俺のパートナーがお前なように、お前のパートナーは俺なんだ。俺もお前のために働くんだってことを忘れてないか? もし俺を認めていたなら、相談してくれただろう?」  問いかけると、リックは困ったように首を振り、額に手を当て考え込んだ。互いに分かり合うためには、これだけはどうしてもリックに理解してもらいたかった。その気持ちに押され、タカは畳みかけるように説得する。 「見渡す限り、この宇宙には俺とお前しかいないんだ。この星に降下するなら、なおさら二人で力を合わせなければ生きていけない。リック、お前一人で何もかも決めるな。例え一人で出来ることでも、一緒に分かち合うんだ……苦しみも悲しみも喜びも」 「分かち合う? つまらないことでも君を頼っていいの? 何も出来ない奴だって、僕にがっかりしない?」 「一緒に生きていくんだ。当たり前だろ」 「分かった。約束する。じゃあ、僕のプロポーズの答えを聞いてもいい?」     
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