本の世界へようこそ

13/14
前へ
/14ページ
次へ
……あれからまた、数日が経った。いつも通り出勤した霧中に変わったところはない。少なくとも、見た目には。 いつだったか、連絡もなく突然休んだ日があった。あれ以来、いつも昼休みに本を読んでいた彼はその行為はなくなり……日に日に、無表情になっていった。 元々しゃべる方ではなかったが、その変化は誰の目にも明らかだ。話しかけても、淡泊な返事しか返ってこない。まるで、ロボットのように。生きながらに、死んでいるかのように……
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加