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「感情を失った彼は、一体どうなったんでしょう。生きながらに死ぬも同然の人生を歩み続けたのか、そんな人生に疲れ果て自ら命を断ったのか、それとも……それは、皆さんのご想像にお任せしましょう。命を断つにも、疲れという感情すら彼からは消え去っているでしょうし、しかし感情は消えても死にたいと思わないともわかりませんし。オホホ。
本とは素晴らしいものです。貴方も是非、自分の理想の本の本を探してみては?その際には是非、ウチヘいらしてください。
……え、結局店長の正体はなんなのかって?ホホ、気になりますかねぇ。私の正体、それはですねぇ……」
ガララッ
「おっと、お客様のようですね。ま、私の正体は精霊、とでもお考えください。では、積もるお話はまた今度ということで」
今日も、客が来る。自らの欲を満たす、理想の本を探して。
「いらっしゃいませ。どのような本を、お探しでしょうか?」
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