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相棒が言うことには、賛成である。
町に居るから追いかけられている、とも言えるからだ。
森に入ってしまえば、奴らは深追い出来なくなる。森で迷えば、俺たちを追いかけている場合ではなくなるのだ。
俺の方向感覚は、森の中でも健在で、大体の位置把握は出来る。だから俺たちは森の中でも迷ったことがない。
そして俺の相棒の剣は、人間相手には弱いことこの上ないが、動物や魔物相手には何とかなる。
「あぁぁぁ!ちくちょう!ベッドで寝たかったなぁ……」
ここの所、森の中での野宿ばかりだったから、久しぶりに町に入れたことで、相棒はのんびりしたいという野望を持っていたらしい。
速攻で奴らに見付かった瞬間、そんな野望は潰えていたのだが。望みを捨てきれなかった相棒の嘆きを後ろに聞きながら、俺は通りに目を向ける。
「よっしゃ!いねぇな。っと、すぐそこが町の門じゃん」
奴らが居ないことを確認後、通りの向こうが町の門だと気付いた相棒が、俺の頭をくしゃくしゃと撫でる。俺がちゃんと考えて走っていたことに対する礼みたいなものだ。
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