第一話 出会い

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「うわっ!」 デニムシャツとTシャツがまくり上げられ、腹部が露出する。 「何す」 「動くな!」 反論しようとした所に、少女が鞭のような声を浴びせた。 「ここが痛いんでしょう?」 少女の指が、右下の腹を押す。 「うぐ」 痛みが増し、思わずベッドから飛び起きそうになった。 「動かないで。すぐ終わる」 次の瞬間、目を疑った。 少女の手が、障子紙でも裂くように腹部に吸い込まれてゆく。 痛みも、出血も無い。 少女がウインナーのようなものを引っ張り出す。 俺の腸だ。 「もうちょっと遅かったら、破裂してたかもよ」 冷静に説明されるが、恐怖で声が出ない。 少女が人差し指と中指で、赤く腫れた部位を切断した。 無造作に腸を体内に戻し、傷口を一撫ですると、何も無かったかのように皮膚がつながった。 「私、園田リカ。よろしくね」 腫れた肉片を持って、少女がほほ笑む。 声が聞こえるや否や、俺はかかりつけの医院まで全速力で逃走した。
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