第1章 承認

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「ほな、おっちゃん帰るけど、言うてた拳銃や!ほれ!」 「やったー!ありがと…」 とし坊は驚いた!今まで持ったどのおもちゃよりも、その拳銃は重く、鈍く輝いていた。 「ほなな!とし坊」 「うん!バイバーイ」 笑ってはいるがいっちゃりの目はさっきと違って優しさがない…どちらかといえばニタニタしている とし坊は早速家に入りリビングにいる父に拳銃を向ける 「お父さん遊ぼー!」 笑顔で虚ろな目だったが急に真剣な顔になり、 「としい!!!それは人にむけるな!!!」 いつも優しいはずの父が隣の家にも聞こえるほどの声で叫ぶ 「貸せ!」 無理やりに取り上げられた玩具…父にはそれが本物の拳銃ということがわかっていた!とし坊は何が何だかわからず立ちすくむ 「お父さんが新しいの買うたるからコレ預かっとく、とし坊はええ子やから我慢できるな」 「わかった」 笑顔で答える…。 とし坊はええ子やからの言葉に弱い…!
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