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「カノンっていうのは『カエルのうた』みたいに何人かでおいかけっこして楽しむ曲だよ。1つのメロディーを誰かが演奏して、同じメロディーをタイミングをずらして他のパートが演奏する。それで綺麗なハーモニーができるのが、カノン」
「あたしそれ得意!でも、歌うとみんなあたしにつられて上手くいかなくて笑っちゃう!」
得意って輪唱するほうかよ。
「3声ってのは、簡単に言えば旋律が3つ。3声のカノンは3人の追いかけっこになるね」
「じゃー今度あたしと、ダイチと、リクちゃんでカエルのうたやろう!」
エミカが緊張感なく喋っているとき、モブの作曲したものが自動演奏で再生された。
『不協和もなく、3種の木管楽器で郷愁的なイメージに仕上がっていますね』
よく出来ているし聞き心地も良い。エミカも勉強になっただろう。
「これがサンセーのカノンか。じゃーあたしのは、ハンタイのカノンだ」
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