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「おい、聞いてるか優馬」
「あ?なんだよ」
「だから、今度の天体観測学習のときに告れば?って言ってんの」
天体観測学習とは、この高校特有の伝統授業で昔の校長が星が好きとかなんとかで始まった授業で、学校に泊まって星空を眺めるという授業である。
なので、この学校には天体望遠鏡が10台もあると言っていた。
夜の学校ということで、生徒からの期待度は高い。
「星空の下でロマンティックに告白しろと?」
和樹はその場面を想像したのか腹を抱えて笑った。
「似合わねぇ。でも、なんかジンクスもあるみたいだしやってみれば?」
「お前、他人事だからって面白半分だろ!?」
「よくわかったな、お前」
「そんな意外そうな顔するな!」
天体観測学習は今週末。それまでに心の準備できるかな…。
金曜日がやってきた。今日は天体観測。
放課後、一度家に帰って、晩ご飯を食べ、全員が体育館に集まった。
担任から薄い布団が人数分配られ、各々がどこで誰と寝るかを自由に決める。
僕は和樹の手招きに応じて、窓際に行った。
「で、どうすんの?」
布団を敷きながら、和樹は小声で聞いてきた。
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