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さて、この話はノンフィクションなので、なにかオチが用意されているわけではない。
ただ、オチになりそうなエピソードは、あるにはある。(オチ、というコミカルな言葉で表すようなことでもないけれど)
母が離婚して自分の実家に戻ったことは先述だが、僕は父方に引き取られ、十代から二十代前半までは、連休などにたまに母に会いに行くような生活を送っていた。
二十代もなかばになり東京で本格的に社会生活を始めてからは会いに行く機会は減った。減ったというか、さっぱり会わなくなった。もうかれこれ十年以上会っていない。だが、電話やメッセージアプリで連絡がたまにくるので、近況をその都度聞いているという感じだ。
母は、僕が二十代前半の頃から、目の不調を訴えていた。片目の視力がかなり悪いとのことだった(そうなった原因は僕の父に殴られたからだと言っていたが、本当にそうなのか、そもそも殴った事実があるのかは、僕にはわからない)。
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