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「そういうの止めてよ。付き合うとかムリ。
とにかく、帰るから。離して。
面倒臭いのダメなんだ。
お前がそういうつもりなら、
もう連絡もしないで。」
腕の中から抜け出して、歩き出す。
「また連絡する。」
聞こえていたけれど、それには応えず部屋を後にした。
食事も取らずにヤりまくってたから、かなり空腹を感じてはいるが、時計は日付をまたごうとしていた。
山咲さんから受け取ったカードを眺めながら、ホームに立ち、疲れきったサラリーマンと酔っ払いを運ぶ電車を待っている。
閑散とした車内で、ダルさの残る身体をドアに預けて、流れていく暗闇を眺めていた。
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