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「悪い、ちょっと電話いいかな?」
俺の思惑を余所に、立ち上がろうとする鷹月を引き止める。
「いいよ、ここで話せば?」
誰に連絡を入れるのか気になった。
別にこいつが好きなわけでもないし、彼女が居ようがどうでもいいんだけど。
「アキ?俺。
今日さ、飲んで帰るから
え?どっちでもいいよ。ーうん、ーうん。
あぁ、じゃあな。」
話してる内容なんて、業務連絡のようなものなのに…何だよ、こんな表情もすんのかよ!
溶けそうなほど柔らかく、どれ程相手を想ってるのかなんて、聞かなくても解る。
こりゃ、ダメだな。
一晩の相手には、なってくれそうもない。
それに関しては諦めて、とりあえず、久々の再会を楽しむ事にした。
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