家主様とその仲間達

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「悪い、待たせた?」 「いや、ちょうど降りてきたとこ。  こっちこそ、迎えに来てもらって助かるよ。」 梅雨明けしたばかりで、湿度も高く、夕方とは言っても、まだまだ暑い。 駅まで歩いて行くのも、正直しんどいだろう。 「行く前に、ちょっと寄るとこあるんだけど、  いいかな?」 「あぁ、大丈夫。」 ゆっくりと走り出した車は、かつて俺達がバイトをしていたコンビニのある駅に近い、一軒のイタリアンレストランの駐車場で停車した。 「頼まれてる物、取ってくるな。」 そう言うと、電話をしながら建物の裏手に向かって歩き出した。
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