仕事、辞めました

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スマホで時間を確認すると、まだ午前3時を廻ったとこ。始発まで、後2時間ちょっとある。 ひと眠りしたいところだけど、さっきもウトウトして、店員に起こされた。 「他のお客様もいらっしゃるので…」って。 誰も俺の事なんて、気にしてないと思うけど。 止まらない欠伸、落ちそうな瞼。 …さっきの男と泊まっちゃえば良かった。  でも、下手くそだった。  独りよがりで、最悪のSEXだった… 耐えて、耐え抜いて時間を潰し、漸く朝陽が夜の淵を染め出した頃、職場の私物を詰め込んだ紙袋を抱えて、駅に向かって歩き出した。
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