隠し通せない人

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部屋に戻り、着替えを済ませて財布を手にした。 玄関の扉を開けて、差し込んだ光に目が眩む。 陽射しを避けるように、一瞬顔を逸らし、再び前を向くと、練習を終えて戻って来る悠真と鉢合わせた。 「あれ?ミツくん、出掛けるの?」 「飯食って来ようと思って。」 「ちょうど良かった!」 悠真は、手にしていた袋を見せて笑った。 「ミツくんも食べるかと思って、適当に  買ってきたんだ。一緒に食べよ!」 リビングのテーブルの上に、買ってきたものを並べて、「好きなの選んで食べてて。」と言うと、荷物を片付けに部屋へ戻って行った。 残された俺は、とりあえずお茶の支度をして、悠真が戻るのを待っていた。 それにしても…大量だな。 そば、カップ麺、おにぎり、パン、サラダ。 プリン、ゼリー、ヨーグルト、アイスまである。 リビングにある謎の冷蔵庫は、住人達が自由に使って良いらしい。 とりあえず、デザート類は、いったん冷やしておいた方がいいだろう。
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