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「よし!今の内に帰ろう」
店の自動ドアが開き、少女らが走り去って行く。
あ、そうだ俺は変わった客の来る本屋に立ち寄ったんだ。
…… あれ以来、あの本屋さんには出会えないし、本を開いても白紙だ。
だが、俺はもう大丈夫。
大人になったからと言うのもあるが、何故だろう?あの日程の孤独は感じなくなったんだ。
きっとあの奇妙な本屋さんのおかげなんだろう。
さっきの少女らがあんな辛い感情に押し潰されない事をこっそり祈っておこう。
そう思う俺の口元は自然に弛んでいた。
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