奇妙な本屋さん

3/3
前へ
/10ページ
次へ
──── 今日も仕事で外回りの合間に時間が出来たから立ち寄ってみた。 ウイィーーン。 「いらっしゃいませー」 「雨と風ヤバいね!みぃちゃん飛ばされそう」 「魔女みたいにホウキに跨がってたら、さっちゃんも空飛べるかなぁ?」 「あれ?キミたち小学生だよね?学校は?」 「「警報出たから帰りなさい!って言われたの」」 「そっか、なら寄り道せずに家に帰らないとダメだよ」 「寄り道じゃないもん!」 「風がすごくて飛ばされそうだったんだもん」 俺がいつものように入口付近の本棚で彷徨いていると、店員と子供たちの会話が聞こえてきた。 なるほど、確かに外は台風の影響で豪雨と風が強い。 そんな事をぼんやりと聞いていた俺は、昔一度だけ起きた奇妙な本屋さんを思い出した。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加