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「眩しっ!何これ?」
「私を呼んだのはキミだね?」
あまりの眩しさに目を背けた俺の頭上から声がした。
「え?」
驚いた俺が顔を上げると、いつの間にか目の前には黒いハットを被り、…… 燕尾服?なんかよく解らんが良く言えば英国紳士のようなクラシックファッションだが、悪く言えばフライドチキンのファーストフード店の店頭に立っているオッサン像の黒い服版みたいなチョビ髭を生やしたオッサン兄ちゃんが居た。
「あんた誰?不審者?警察呼ぶよ?」
「不審者とは心外だな。私を呼んだのは他でもないキミだろう?」
「…… 呼んでないし。やっぱり警察に……」
「ま、待ちたまえ!私は本屋を営んでいるのだが、まずは私の本屋を覗いてみないかい?」
「知らない人にはついてい「さあ、私と共に行こうではないか!」」
チョビ髭のオッサン兄ちゃんは俺の意見を無視して人の手を取り窓から外に出て……
───── 俺達は空高く浮いていったんだ。
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