願望

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「AIってしあわせなのかなぁ?」 月末の金曜日、俺と酒を酌み交わしながら、修司は遠い目をしながら奇妙な事を口走った。 「なに変なコト言いだしてんだ?シュウ。」 新卒二年目。 これまでに何度か共に酒を飲んできて、修司が酒に強いわけではない事は知っていた。 きっと今日も酔いがまわったのだろう。 「なぁ、ダイチ。俺がAIだったらどうする?」 そんな事、俺に聞いても意味がないだろ、と思いながら適当にお茶を濁す。 「どうするも何も、お前がAIだなんて、そんなわけないだろ。」 「なんで?」 食い下がる修司。 どうにも今日の修司はしつこい。 「だって、現に俺の眼の前にいるじゃんか。」 「……だといいな。」 修司は意味深な笑みを浮かべる。
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