願望

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「おいおい、やめてくれよ。 そんなバカげた話あるわけ無いだろ?」 得体の知れない不安に必死で抗うように口数が増える。 「それに、仮にシュウがAIだったとして、 この世界はシュウの意識が作り上げた世界じゃないのか? その世界の住人に問いかけたところで、シュウの望む答えしか帰ってこないだろ?」 「ダイチ、オモシロいこと言うなぁ……。 俺を星と見立てたガイア理論ってところか?」 「ガリガリ論でもあずきバー論でもなんでもいいけどさ、 ともかく現実的に考えておかしいだろ?」 一刻も早く面倒な話を終えたい俺は、話の腰を折ることに終始した。 「なんだそりゃ。どこの中年のオヤジギャグだよ。」 「ほっとけよ!シュウ。」 「中年と言えば、ダイチ。もうすぐお前誕生日だったな? なんか欲しいもんあるか?」 話題がそれて俺はほっと胸をなで下ろす。 「いいよ、もうそんな歳じゃないだろ?」 「タバコぐらいなら分けてやるぜ?」 「ああ、じゃあそうしてくれ。」 * * *
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