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「じゃ、メイク担当、修馬美穂なー」
まさとがカツカツとチョークの音を立てて黒板にあたしの名前を大きく書く。
あたしの無言をなぜかオッケーの返事と捉える不思議なポジティブさ。
なぜか、数名の女子がパチパチと拍手をした。
「ちょっとお!」
もー、この教室にはいられない!我慢の限界!
あたしは立ち上がり、不機嫌な声を出した。
「あたし、ほんとは修馬じゃないから。こないだ親が離婚して、斎藤って名前になったから!メイクとかやんねーし!」
バタン!と乱暴にドアを閉めて教室を出た。
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