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「ふーん、なるほど」
パラパラと見た通知表を裏向きにテーブルの上に置くと、ジョーは微笑んだ。
「 Quiet Revolution (静かな革命) という運動を起こしたQuiet: The Power of Introverts in a World That Can't Stop Talking (邦題:Quiet・内向型人間の時代) って本のこと聞いたことある?」
「ないです」
革命っていきなりどこの国の話だろう?
「スーザン・ケインってハーバード大のロースクールを出て弁護士になった女性が書いたんだけど」
「はい」
「外向的であるほうがいいって皆言うじゃん? リーダーでも、クラス委員でも、明るくてはっきりものを言えて、ユーモアを交えて皆を笑わせられるような人がいいって。逆に内向的だと根暗だとか、影薄だとか言われてさ」
「はい」
「でもね、明るいーって思われてるアメリカ人のうち、3分の1もの人たちが実は内向的なんだよ。だけど社会的に外向的な方がウケるから、がんばって外向的なフリをしているんだ」
内向的な人は社交的でないというわけじゃない。パーティに行くのだって決して嫌いじゃない。
でも大勢で騒ぐより少人数で話し込めるパーティを好み、家に帰ると 「ああ疲れた。さあ部屋で一人ゆっくりして今日のお礼でも書こう」 と思うのが内向的な人。
一方外向的な人は大勢ではしゃぎ楽しんで、家に戻るとさらに誰かに電話して 「ねーねー今日こんなことあったー!」 とそのエネルギーをさらに誰かと共有して発散したくなるのだ。
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