序奏

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三.  高校一年の終わり頃だったと思う。  諷杝(ふうり)の前に現れたお馴染みの透けた彼は、言った。 「まだまだ君の人生はこれからだから。出逢いはきっとあるはずだけどね」  その時は曖昧に微笑み返しただけだったが、すぐにそれを実感することになった。  彼らが現れて、彼は消えてしまったけれど、その出逢いは諷杝にとって大きかった。
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