35歳のシンデレラ 第2部 第40話

-私の出番!-

　「…さあ…お姉さん、行きましょう…」

　１８０㎝近い長身のバニラに手を取られ、１５９㎝と小柄な私、矢田

トモコは、まるで、子供が大人に引っ張られるように、席を立った。

　…なんで、私が、バニラに賞を？…

　そんな当たり前の疑念が頭をよぎる。

　バニラが私を嫌っていて、私もバニラを嫌っていることを、互いに知ってるはず…

　…それがなぜ？…

　私はわけのわからないまま、バニラに手を引っ張られ、舞台の中央に上がった。