8人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
私は私よりはるかに大柄なバニラに抱き締められて、身動きひとつできない。
満員の日本武道館の観客が息を呑んで、私とバニラのキスを見守った。
「…どう…お姉さん?…私からの賞は?…」
バニラが私から唇を離すと、呟く。
「…バニラ…貴様…」
私は怒りで、ブルブルと唇を震わせる。
「…バニラ…なんで…」
…なんで、私にキスをした?…
と、バニラに訊きたかったが、その理由はすぐにわかった。
最初のコメントを投稿しよう!