第五章  “エチュード第3番・ホ長調” を、ぶっ飛ばせ

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 少年みたいな無邪気な笑顔は、昨夜の絹子の店で見た隆仁とは別人の顔だ。(可愛い。やっぱり今でも隆仁が好きだ)  「負けました。貴方が好きだと認めます」、恥ずかしそうに、小さな声で呟く花音。  「どうだ」と言う顔をすると思ったのに、隆仁は急に真顔になった。  「許してくれるのか」  震える声で、涙を零すからビックリ!  驚いている私を椅子から抱き上げて、キツク抱き締め震える隆仁。  涙を指で拭き取ってから、言ってやった。  「アンタに涙は、ちっとも似合わないわ」、ついでにクスッと笑う。  「酷い女だ。僕のセンチメンタルを笑うなんて」  「婚姻届けの用紙を持って来る様に、さっき弁護士に連絡したばかりじゃ無ければ、ベッドの中で一日中反省させて遣るのに」  際どい事を言うから、真っ赤になった。  (隆仁の奴、嬉しそうに大笑いした)  *。。大成功の第二段階を無事終了。。*  花音のサインを取るなり、弁護士を区役所に直行させた。【これで正式に、花音は僕の妻だ!】
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