第1章

2/2
前へ
/2ページ
次へ
広々とした会場に屋台と展示物が並んでいる。 屋台には殆ど商品と言える物は無く、展示物に貼られているポスターは白紙。 そんな屋台や展示物の周りをノロノロと歩んでいる者達がいる。 「ぶ、文化祭はこれでよ…………よ…………良し。 つ、つ、次、次は、卒業式? い、否、芋煮会? …………何だったろう? …………………………………… あ! そ、そうだ、文化祭だ。 ぶ、文化祭を行わなければ」 長い間放射能に曝され続け修理される事も無くあっちこっちにガタが来ているスーパーコンピューターが、自身の記憶に残る滅び去った人類の文化を手足として使っている同じように壊れかかったロボットを使い、幾度となく再現し続けていた。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加