番外編 ある日の偶然

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「え!?なんで怒ってるの?」 「彼女以外の女の子をかわいいとか・・・聡のバカ!!」 「いや、だって、子どもの頃だよ?」 「やだやだ!」 「名前も顔も覚えてないのに」 「でも、かわいかったって言ってた!」 「かわいかったことだけ覚えてる」 「ぎゃー!むかつく!!」 亜海がバシバシ叩いてくる。 「ごめん。許して。もう言わないから!」 「あれ?」 亜海は叩くのを辞めて言った。 「どうしたの?」 「私たちも、あそこで迷子になったことあるよ?」 「んん?」 「もしかして、その双子、私達だったりして!!」 「そんな偶然、ある?」 そんな都合よく、俺達が子どもの頃に出会っていたなんて、あるはずがない。双子だって珍しいけど、自分が通った小学校にも女の子の双子が在籍していたし・・・。 でも、本当にそうだったら、俺たちが出会ったのって運命としか言いようがない。 それに、亜海を好きになったことだって・・・。 5分後には、おぼろげな記憶を伝えあって、本当にそうかもしれないと確信が深まるのだけど。
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