俺の天使、秘密につき。

30/34
前へ
/495ページ
次へ
優しく俺のナカを解してくれる空だったが、俺はそんなものいらなかった。 痛くてもいい。 身体に空を刻んでもらえるならば痛みなど逆に喜ばしいくらいだ。 「…っぁ、そ、ら…、」 俺は俺のナカに入っている方の腕を掴んで、空の名を呼ぶ。 空はどうしたの?と首を傾げて優しい瞳で俺を見た。 「…ぃいから、」 「何がいいの?」 「いい、から…解さなくて、いいから…空が、欲しい…」 「解さなきゃ痛いよ? 春に痛みとかあげたくない。気持ちよくなってほしいんだよ」 空が俺の事を考えてくれていることは分かっていた。 でも、今の俺には痛みくらいが丁度いいのだ。
/495ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2897人が本棚に入れています
本棚に追加