後悔

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デジャブか? 僕の前では、先日と同じくメニューを、同じように頬張る晴真がいる。 あの後、僕のラインに対して来た晴真の返信は。 【じゃ 10分後にいつものファミレスで】 なぜ? と、怒りが一瞬削がれ、首を傾げた僕は、こうしてまたここに座っている。 「痴話喧嘩する相手がちげぇだろが」 頼んだ品をすべて平らげた晴真は、そう言った後、溜息だかゲップだか分からない息を吐き出した。 同時に、こっちは水を変なとこに飲み込んだ。 「なっ、……ゲホッゲホッ……! なっなんだよ? 痴話喧嘩って!」 「男女間の愛情がもとでおこるたわいのないけんか」 「意味知ってんのにわざわざググんな!」 僕の削がれた怒りをわざわざ思い出させた晴真は、一息吐き、「で?」と訊いてきた。 僕は、「で? って?」と訊き返し、落ち着くためにまた水を口に含んだ。 「どこまでやっちゃったの?」
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