3 過去からの来訪者

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「でも、まあ良かったじゃないか。  話は多少盛りすぎにしても…さ。 トーコがそこまで言うからには、よっぽどソイツが好きってことさ。おめでとう」 「ハヤトくん…」  昨今、悩んでいたさ中である。  その言葉にウルッときた私は、2年間一緒に暮らした気安さから、つい言わずの事を彼に愚痴ってしまっていた。 「あのね、その事なんだけど…実は…」  _________  彼は再び、大声で笑った。 「ぶっ、アーッハッハ、ハハハ…」 「笑い事じゃないんだからっ! 私はね、真剣に悩んで…」  ワタワタと手を振る私に、彼はまだ笑いながら言った。 「そうそう、オマエ、昔っから色気なかったもんな~。ムネでかいのに残念だよな、言動とか」 「そ、そうかな?」 「まあでも、俺にとっちゃ良かったよ? 楽だったし」 「ら……く?」  ウン。  私の言葉に頷いた彼は、胡座を崩して足の指を弄びながら、しみじみと語ってくれた。
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