まずは『おはよー』から

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 まるで飛ぶように小品は売れていき、一時間後には売り切れとなった。  横の売上げ箱には、三万円分の千円札が入っていた。  やがて夜中になると、人影も少なくなり……  店番もヒロシだけとなったので、小品が載っていた台を片付けていると、例の女が現れた。 「お疲れ様。はい、バイト代よ」  一万円をヒロシに渡した。  そして売上げ箱を持つと、椅子を折りたたみ、帰っていった。  ヒロシは、明日もあるのか? 訊こうと、その後を追った。  しかし女の足は意外と速かった。
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