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目覚ましがなる。私は寝ぼけ眼で時計を見る。あっ、そうか。今日から学校だ。
私は無事、志望校である四日市第一高校に合格した。今日は入学式である。相変わらず忙しい父や兄は当然見に来てくれない。なんだか寂しいな。
でもね、でもね。そんな私を誘ってくれた人がいるんだ。そう。幼なじみの裕ちゃん。また一緒に通え…。んっ?裕ちゃん迎えにくるんだよね?確か8時に?今…。7時半!!
やばい、ベットから飛び起きる。幸い制服は準備してあった。
慌てて洗面所に向かう。
「おはよう。」弟の椿だ。現在中学2年生にて第5中学のエースストライカー。小学生までは私より遅かったくせに、裕ちゃんの妹である唯ちゃんと付き合ってから朝がはやくなった。ってか、羨ましい。
「姉ちゃん大丈夫?もうすぐ兄ちゃん迎えにくるよ。」椿は唯ちゃんと付き合った日から裕ちゃんのことを兄ちゃんと呼んでいる。くぅー、やっぱり羨ましい。八つ当たりに裕ちゃんの秘技「ぞうきん!」をおみまいしてやった。
「姉ちゃんの馬鹿ぁ」泣きながら高山さんに助けを求める。はぁ、唯ちゃんが見たら呆れられはしないだろうか。
本当はシャワーをしたかったが、流石に無理なので、シャンプーだけして、乾かしにはいる。
うーん、こんなとき、長い髪は不利だよなぁ。時間かかりすぎだよ。
あかねちゃんみたいにざくっと切りたい。けど…。裕ちゃん長いのが好みなんだよね。
(茜ちゃんは、太一くんへの思いを切るため、卒業式にバッサリ髪をきったのである。)
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