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「月島さん、これやってみない?」
裕ちゃんは交流サイト内の「二人でグループ」を見せてきた。
えっ、私と?
「高校生になってから、俺はクラブ、月島さんはピアノとかで一緒に帰れない日もあるだろ。これがあれば、俺が迎えに行けるからさ。やっぱり夜は心配なのだよ。」照れ隠しをしながら説明してくれた。
もう、この人は。いつも私の事考えてくれる。好きが押さえきれないじゃんか。
こうして「裕とあやめの連絡帳」というグループを作った。
その夜。
ピローン。交流サイトの音がなる。
裕ちゃんからだ。
「まだ起きてる?」
「起きてるよ。」
「早速使ってみました?」
「それだけ!」
笑ってしまう。きっと必死なんだろうな。
せっかくだから普段聞けないこと聞こうかな。
「どうして嶋田くんは私だけ名字にさんなの?」
「!!」困ってる笑
「どうして、茜ちゃんは茜なのに私は月島さんなの」
「…。」答えになってない。
「他の女の子は名前でちゃん付けなのに。私ずっと月島さんだよ?ねぇねぇ?」
…。答えが帰ってこない。やばい、怒っちゃった?
泣きそうになる私。ピローン。返事が来た。
「月島さんは俺にとって特別だから。色々するのも全部ひっくるめて特別なの。だから、皆と違う呼び方なの。」
…。キャャャャャャャャャャャャャ。嬉しい。私はベットの中をゴロゴロ転がる。
「私も貴方が特別。大好きだよ。裕ちゃん」
…。打ち込んで止まる。当然だ。こんなの送れるわけない。
はぁ、とため息をついたとき、
バン!「姉ちゃん。うるさい。」椿が突然ドアを開けた。
ビックリして私は…。
送信ボタンを押してしまった…。
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