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「久しぶりだね。一週間は経ってるかな?」
「それくらいになるか、な? 予想はしてたけど、準備が忙しくてさ」
「喫茶店やるって怜に聞いたよ。結城くんがメインで企画したんでしょ? さっすがだよね」
御守とは、定期的に会っているのか。また、もやもやが生まれる。
「サチのクラスは何をやるんだ?」
おもちゃを前にした子供のように、袋から輪飾りを取り出して眺めていたサチは一瞬、身体を硬直させた。
「……サチ?」
「あっ、ご、ごめん、ちょっとね、思い出してたの。えっと、展覧会だったかな? 一人ずつ作品を作って飾るみたい」
「みたいって、サチも参加するんだろ?」
「私は、準備係だけ。毎日登校できてないからね」
この時間まで残っていたのはそういうことか。仕方ないとはいえ、ちゃんと参加できないのは寂しいだろう。
「そっか。なら、なおさらオレがサチのために頑張らないとな」
なぜか、サチに真横を向かれた。唇が微妙にとんがっていて、まるで拗ねているみたいだ。
「……そうやって、急にさわやかに笑うの、反則」
「さ、さわやかって」
背中が変にむずむずする。何だろう、この気まずいわけでもなく、でも落ち着かない空気は。
「おい、お前! もう六時だぞ、いい加減に帰りなさい!」
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