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「だから誤解だって。いかにもそれらしく加工しているけれど、白いのはケチャップを色補正した奴だし咥えているのはフランクフルトだし、ぜんぜんいかがわしい画像じゃ無いんだから」
「だったらコレは? まさか店長がおかず用に作ったコラが───」
「もう、葵ちゃんになんとかしてもらおうとした私がマヌケだったわ。いいから仕事に戻って」
「そんな、逆ギレしないでくださいよ」
自分の写真をいかがわしく加工したコラに動転した読子はつい葵に相談したが、彼女は茶化すだけで力にならなかった。
ひとまず他に出回っていないかと画像検索をかけたところ、みつかったのはメカクレー倶楽部という場末の単文ブログサイト。しかも検索結果に出てきたサムネイル以外は登録しなければ閲覧不可とまた厄介そうなところだった。
これはプロに任せるべきかと判断した読子はその道のプロに電話をした。
「かくかくしかじか───」
「───メカクレーねえ……ちょっとこの件、預からせてちょうだい」
「頼んだわよ、ヒカルちゃん」
読子から依頼を受けたヒカルはとりあえず部下に聞いてみることにした。
みたところメカクレー倶楽部はエロ画像やエロ動画の配信とSNSをくっつけたいかにもなコミュニティサイトのようなので、夜のオカズに困っていそうな独身男性として事務所の男性職員である座間を指名する。
「座間くんはメカクレー倶楽部っていうSNSを知っているか?」
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