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第 六 章 愛する者とひとりになる
「アタイと群青(ジョー)が 融合すればどうなるの?」
心細げに翠蘭が洩らす。 青い瞳と緑の瞳が 融合してホークアイの黄金色と対決する。
「アタイはいや!!群青(ジョー)とひとりの人間になるなんて いや!!
ひとつになりたいほど好きだけどひとつになってしまったら アタイという人間が群
(ジョー)の中に入り込むってこと!?
アタイは 外から群青(ジョー)を見つめて愛したいの」
「翠蘭……俺だって そうだがこれしか方法は無いらしい。堪えてくれ」
「どうしても~~??」
群青(ジョー)を心から愛していると、この時になって気づいた翠蘭だ。
愛する者と一体化――――それは
至上の幸せのようでもあり、複雑な心境にならざるを得ない。
別の個体として 愛する相手を見ることができないのだから。
「じゃあ、教えておくれよ。どうして そんなことまでしてホークアイってヤツを倒さなければならないのか」
「お前は 一度、ちやほやされて 優しいオジサンくらいにしか思ってないだろうが、
あいつは慈善家を装った人非人だ。いや……人なのか?」
あの、落下した燃え盛る隕石の前に立ちはだかった大男。普通の人間ではあるまい。
「それは 俺が説明してやろう」
青年の姿のグラナートが 現れた。
「一度、ホークアイと闘って判ったことがある。あいつは琥珀を欲しがっている。
遥か昔、オッドアイが大量に産出していた琥珀を。琥珀があいつのエネルギーだ。
いや、もしかして、琥珀の邪精なのかもしれない。しかし、与えてはならん」
グラナートの表情は 厳しくなった。
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