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第四章 その1 信じてもらえない
アンバニアの長い話は 終わりに近づいたようだ。
「ワシは愛する者と 死力を尽くして戦った……。
ホークアイを討ち、オッドアイの国には 平和が戻った……」
群青(ジョー)が じれじれと組んでいた脚を揺らせながら
「婆さん、いったいいつの時代の話をしてるんだ??」
「さあ、あれから 何千年、いや、何万年の時が流れたか……」
「悪いがヒマつぶしなら 婆さん仲間とやってくれ。俺は忙しい」
群青(ジョー)は 部屋から出ていこうとした。
翠蘭の首根っこをしょっ引いて 下町の喧騒の中へ戻っていく。
「いきなり、信じろと言われても無理はないのう」
老婆は 深々とため息をついた。
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翠蘭を元のストリートチルドレンの住みかに連れ帰るまでに群青(ジョー)の顔には
いっぱい引っ掻きキズができた。 目にも一撃喰らったので、左目の周りには青アザが。
「どうしたんだ、翠蘭。こんなに凶暴になっちまって」
「ホントに凶暴なのは お前の方だろ、群青(ジョー)!!」
「俺は昔からのまんまだ。仲間と生きてきた。仲間を裏切ったこともなく売ったこともないぞ!!胸を張って言える!!」
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